短期借入比率の増加
危険な企業のパターンとして、短期借入金が増加していることがあります。 しかも最悪なパターンは同時に長期借入金は減少している、 つまり短期借入比率の増加です。 銀行などは業績や財務面が悪い場合は長期で金はなかなか貸してくれません。 返済までの期間が長いため、それまでに倒産などしたらいけませんから。。。 そうなると長期借入金は徐々に減っていきます。 どうしても資金繰りが必要な場合は、 短期間での借金を余儀なくされ短期借入金の残高が増えてきます。 このことから財政難企業は、短期借入比率が増加してくるのです。
元々短期借入比率がかなり多い状態でしたが、2006年には長期借入金が0になってしまい、 ついに短期借入比率が100%になってしまいました。。。 ○SIクレオスは、ずっと利益剰余金が赤字です。 利益剰余金がゼロ以下というのは、 過去の貯めてきた現金を全て使い果たしていることを意味します。 おそらく、かなりのキャッシュ・プアを銀行が見抜いていて、 長期では金を貸してくれなくなっているのでしょう。 ここまでくると、最終的な段階に入っていっていると言ってもいいかもしれません。。。 短期で返さなくてはいけない借金の返済に迫られ、首が回らなくなる可能性があります。 このように、危険な状況である企業に投資してしまうことは極力避けたいものです。 投資はリスク回避が命です! そのためにも、企業の本質を見抜くチカラを身に付けておきたいものです☆ さて、10年後の2016年までの間に○SIクレオスがそれからどうなったか久々に調査してみました(^o^) それまで利益剰余金はマイナスで推移していましたが、2008年にはようやくプラスになりましたね(^o^) 以後は、常に増加の一途をたどっています♪ 2007年には自己資本比率が16.0%にもなっており、財務的には厳しかった○SIクレオスですが、 2016年には23.3%にまで向上しているんです。 それでもまだ厳しい状態は続いていますが…( ̄▽ ̄;) 短期借入比率については2012年に一気に改善してきましたが、 ここ数年でまた上昇傾向にはあるようですね(^^;) しかし、「短期借入金+長期借入金」で借入金そのものは年々減少していっているのが分かります。 これは、そのほとんどが短期借入金の減少です。 一時期のような不安定な財務状況からは良くなっていっているかな?といったところでしょうか。 当然、その財務を安定させるためには売上が伸びていかなければいけませんけどね。 |
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