借入金の増加
危険な企業を見分ける手段のひとつとして、借入金を見ることがあります。 借入金は、貸借対照表の流動負債にある短期借入金と 固定負債にある長期借入金の合計額のことです。 その名の通り借金ですから、返さなければいけませんし支払利息もついてきます。 先行投資型の企業では一時的に借入金を増やし、設備投資などに当てたりします。 ちゃんとした企業であれば、その借入金もいずれは返済し規模拡大を実現するでしょう。 しかし中には毎年毎年、借入金を増やしていく企業があります。 どういった経営理念かはわかりませんが、数期にわたって増加傾向にあるものは危険です。
仕入債務回転率が高いほど、資金管理が効率的に行われていることを示す。 2006年は減少してはいますが、借入金は増加傾向にあります。 Tープラの売上高は年々増加しているのですが、純利益が極端に少ないのです。 純利益が少ない → 現金がない → 運転資金が足りない → 借金をする という悪循環に陥っているようです。 実際、Tープラの原価率は年々上がっていますし、 営業キャッシュフローはプラスを維持していますが、ほとんどが仕入債務です。 仕入債務は物を買ったにもかかわらずまだ金を支払っていないわけですから、 いずれは払わなくてはいけません。 そうすると、ほとんど会社に現金は残りません。 そうなると資金繰りにちょっと苦しい経営になるため、借金に頼らざるをえなくなります。 このように借入金が増加傾向にある場合、何かしらの原因があります。 理由なく借金はしませんから・・・。当たり前ですが・・・ こういった状態がずっと続くようだと、企業の存続は危うくなるでしょう 成長中の企業が先行投資するための借入金増加ならいいですが、 経営難から借入金が増加している企業に投資というのは控えたいものです。 |
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